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さがしもの (新潮文庫)作者: 角田光代出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/10/28メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 41回この商品を含むブログ (80件) を見る本にまつわる話の短編集。 角田さんの書く文は、やっぱり現実味たっぷりで、明るくても滅入る。 …

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モダンタイムス (Morning NOVELS)作者: 伊坂幸太郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/10/15メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 134回この商品を含むブログ (320件) を見る「魔王」の続編。あの時から約50年後。監視、検索、システム、社会。 「考えろ」…

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少年犯罪、親、復讐、複数の方向から追う、追われる。重いテーマを一気に読ませる。というよりも、途中でやめるのが困難、それなのに読めば読む程辛い。印象に残ったのは犯罪を犯した少年の親。いつの世も親はこうなのか、それとも今の親はこうなのか。結末…

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ドロドロしてない、殺人もない、殺伐な描写もない。日文科の大学1年生の「わたし」と噺家の「円紫師匠」が穏やかに事件を解決。随所に落語の一説、そして文学について出てきて、これは落語が好き、本が好きな人にはたまらないかも。そして「わたし」の本当に…

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古本屋さんで見つけて読んでみる。なんとなくどんよりしてしまう、 なんとかならない、あぁだめだ。読み終わるのに一週間ちょとかかってしまい、 どよんと残るそんな一冊。あとのない仮名 (新潮文庫)作者: 山本周五郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1975/11…

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心ヲナクセ体ヲ残セ (角川文庫)作者: 加藤幸子出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング発売日: 2008/09/25メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (8件) を見るあとがきは梨木さんが書いています。鳥の視線のお話。ファンタジーではなく、本…

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3つの短編で構成されたこの本。特に印象に残るのは表題の「故郷忘じがたく候」。秀吉による朝鮮遠征時に日本につれて来られ、日本で行きて行くしかなかった朝鮮の人達。薩摩の地で朝鮮伝来の焼き物を代々作り、その優美な白薩摩は島津藩に愛される。その作陶…

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リズムよく丁寧で気持ちがよくて温かい。落語の二つ目「三つ葉」を取り囲む、話ベタ、生き方がヘタ、意地っ張り、そんな人達のお話。とにかく引き込まれる文章が魅力的。大きな出来事があるわけではないのに、この引き込まれ方。寄席に行ってみたくもなり。…

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いつも思う。もしかして得意じゃないのかもと。今回もやっぱりそうなのかなぁと思った久々に恩田さんの作品。一人称、二人称、三人称と巧みに技ともいえる構成で組まれいて、最後は想像力を振り絞る。そう、想像力が必要なのだよなぁ。この想像力が必要な所…

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早かれ遅かれいつかは必ず来る死。息子と母、息子と父、娘と死んだ父、息子と義理の母、それぞれ「許すと許される」そして「死」がテーマとなった4つの短編集。どの話も涙が出て、何度も一度本を閉じて、ふぅーっと空を仰ぐ。とくに「まゆみのマーチ」は秀…

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珍しく一日で読み切る。4人の女性の高校生のクラスメートだった時の話から経つ事20数年後。きっと誰もが持つであろう外面と内面の嘘。一人一人のキャラクターがはっきりと書かれていて、まるで自分の近くにいるとさえ感じてしまう臨場感。私は女なので、彼…

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70年代に日本で起きた事件からベトナム戦争、そして同時多発テロと世界の情勢を絡めて進むミステリー。26年前に、ある日本の村で起きた殺人事件を主人公のジャーナリストの現在と過去を交互にして話は進む。先が気になって一気に読んでしまった。結末は、え…

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100万回生きたねこ (講談社の創作絵本)作者: 佐野洋子出版社/メーカー: 講談社発売日: 1977/10/19メディア: 単行本購入: 36人 クリック: 545回この商品を含むブログ (358件) を見る昨日のできごと・6時30分頃駅に到着。空は真っ黒だったけれど雨はまだ大丈夫…

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あまりにも透明で純粋な青年という筆者の一説がある。その行動力と機転、運命。4巻にある生き急ぐ感もあるその駆け足の生涯にぐっとくる。新装版 世に棲む日日 (3) (文春文庫)作者: 司馬遼太郎出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2003/04/10メディア: 文庫購…

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28才の時に病床で詠んだ歌の上の句「おもしろきこともなき世をおもしろく」。下の句を息が切れて詠めず、歌人が「すみなすものは心なりけり」と詠んだ。おもしろいのぅと言ってほどなく息を引き取るという行がある。この巻で松陰が死に、この歌を詠んだ晋作…

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10歳で藩主の前で山鹿流兵学の講義を、18歳で師範に、21歳で脱藩して浪人に。とにかくとにかくまっしぐら。歩いて歩いて歩きまくる。思い立ったら即行動。きっと作者の想像も多く含まれてると思うけれど、これだけまっすぐな男子ってそうはいないかも。この…

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普段、割と早読みタイプで、さらーっと読んでしまう事が多いけれど、やっと読んだこれはゆっくりとゆっくりと読む。思う事多く感想は後日。 一言感想は「たいへんよくできました。」[追記] ゆっくり読んだと書いたけれど、複雑な時系列の配置にゆっくり読ま…

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あれも読みたいこれも読みたいで、どうも落ち着かない。 そして書店にも図書館にも全然行けてない。 思い出したように、何度も読んでいるこの本。 愛読書は?と聞かれたら、これと答えてもいいかなと思う程好きな本。街道をゆく (1) (朝日文芸文庫)作者: 司…

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ものすごく久しぶりに森 博嗣氏の本。 今なら面白く読む事ができるかもと思ったけれど、 あいかわらず私には難しいというか、 ミステリィにドラマというか伏線として 人間の繋がりみたいな物を期待していては 読めないかもなぁと思う。 すべてがFになる (講…

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よくお邪魔させていただいているビジーさんもおすすめの一冊。 作家さん自身に興味を持つ事はあまりないのだけれど、 梨木さんには非常に興味があり、このエッセイを。 彼女の人間に対しての大きな深い愛情を持った視線、 ウェスト婦人の大きな心、 ウェスト…

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本当の事を言われると何と言うか、嫌な気持ちになる時ってある。 たまに、本当の事を指摘されて逆切れしたりしたくもなる時がある。 角田さんの小説には、何度も本当の事を言われ、そしてあまりにも 等身大過ぎるっていうか、共感できてしまう事が多くて実は…

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小さな女の子ようこちゃん、そしておばあちゃん、 そのおばあちゃんからの贈り物のお人形。 とてもとても美しいお話。と同時に人間の残酷さも。 梨木さんのお話は、いっけん砂糖がまぶされた 甘いお菓子なんだけれど、よく噛むととても辛い。 りかさん (新潮…

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今年の春頃、購入していてまだ未読だった本をやっと読む。 長嶋さんはクウネルに連載の「褒め負ける俺」、そして「孟スピードで母は」がで 知り好きな作家さんの一人。 まずタイトルがゆるくていい。ジャージの二人。すごくゆるい。 売れてるとはいえないカ…

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小学校か中学校か。それくらいの時に読んだ遠藤周作の「おばかさん」。そして「海と毒薬」。 先日、改めて読んだ海と毒薬の続編と言われている本を読んでみたくなり読了。 この本はおばかさんに出てくるガストン、そして海と毒薬の勝呂医師のその後。 おばか…

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友人が読んでいると聞き、私も読む。 地方新聞紙の日航機墜落事故の報道を描く。 登場人物の心理、葛藤がひしひしと生々しく刻まれる。 非常にスピード感があり、そのスピード感が記者達の姿を臨場させ現実味を帯びさせる。 日航機墜落事故というと、まず、…

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世界に存在する12の気候帯の内10の気候帯が存在するハワイ島。 今年の初めにハワイ島へ行った時、なんていい所なんだろうと、 もっと早くに訪れていればよかったと思った程。 何もない道を延々とドライブしたり、瞬く間に変わる気候に驚いたり、 広大な地と…

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今、国内で一番行ってみたいのは五島列島。 というわけで、遠藤周作の海と毒薬を。 暗くて重い、人間の闇。 登場人物をまるで裁いているような気分にもなる。 でも、この状況下に自分がおかれたらどうだろうか。海と毒薬 (新潮文庫)作者: 遠藤周作出版社/メ…

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こんな人だったんだと思った。 (こんな人というとネガティブな感じだけど、この場合のこんな人は、ポジティブな感じ。) 本が好きで(やっぱり作家さんはたくさん読むんだなぁ)、酒が好き(私も好き)、 スパナポ(スパゲッティナポリタン)が食べたくなり…

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秀吉の小田原征伐でただひとつのみ落ちなかった忍城。 その城代そして総大将であるのが、のぼう様こと成田長親。 のぼうとは「でくの坊」の「のぼう」。 家臣も百姓も「のぼう様」と呼ぶ。 それは親しみ(または愛か)を込めた呼び名。 勇もない智もない無能…

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この1週間で途中挫折した本が1冊。読んでる途中に、違う本を読み出したのが1回。どうも落ち着かなく反省。 挫折したのは垣根氏のヒート・アイランド。こりゃだめでした。滅多な事では挫折しないんだけれど(無理矢理でも読む)こりゃーだめだーと志半ばにて棄…