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早かれ遅かれいつかは必ず来る死。息子と母、息子と父、娘と死んだ父、息子と義理の母、それぞれ「許すと許される」そして「死」がテーマとなった4つの短編集。どの話も涙が出て、何度も一度本を閉じて、ふぅーっと空を仰ぐ。とくに「まゆみのマーチ」は秀逸。もう、まいったな・・と、読み終わった今でも、ぼーっとする程。作者のあとがきで、まゆみのマーチは流星ワゴンが父と息子の物語であるのに対して、これは母親と息子・娘との物語、流星ワゴンと対をなしているとある。もっと若い時に読めていればという思いと、今の年齢で読んだからこそ響く本なのかもという思いが交差。ほんとにまいったなぁ・・。


卒業 (新潮文庫)

卒業 (新潮文庫)