2009-10-03 book books 最後の息子作者: 吉田修一出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1999/07メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (22件) を見る氏の初期の作品。3つの中編で構成された一冊。繊細で押し付けがましくない情景や心理の描写がいいです。どれもいいと思ったけれど、好きなのは一番最初の「最後の息子」。おかまの「閻魔ちゃん」と暮らす主人公が撮影したビデオを通して語られる、ビデオ日記のような編。現代のなんというか力が入ってない無気力ともいえる、しかし、優しさや思いやりのある男子の描写はこの時代にマッチしていて、とても好きな作家さんです。